福祉用具レンタルの全体の流れ(5ステップ)
① ケアマネジャーへ相談 → ② 福祉用具専門相談員との面談・選定 → ③ ケアプランへの位置づけ → ④ レンタル事業所と契約 → ⑤ 納品・使用開始
通常この流れで1〜2週間かかります。
ステップ1|担当ケアマネジャーへ相談する
介護保険を使って福祉用具をレンタルするには、まず担当のケアマネジャー(居宅介護支援専門員)に相談することが起点になります。
「最近歩くのが不安定になってきたので歩行器を使いたい」「退院後に介護ベッドが必要になった」など、具体的な状況とともに相談してください。
まだ要介護認定を受けていない方は、市区町村の介護保険担当窓口(または地域包括支援センター)に「要介護認定を申請したい」と相談してください。認定後、居宅介護支援事業所からケアマネジャーが担当になります。要介護1以上の方は居宅介護支援事業所、要支援の方は地域包括支援センターが担当します。
ステップ2|福祉用具専門相談員との面談・品目選定
ケアマネジャーを通じて、または直接、福祉用具専門相談員(レンタル事業者のスタッフ)が自宅を訪問します。体の状態・生活環境・介助者の有無を確認し、最適な品目・機種を提案します。
この段階で試乗・試用ができます。「実際に使ってみて合わなければ変更する」という前提で選定するため、遠慮せず要望を伝えてください。
ステップ3|ケアプランへの位置づけ
ケアマネジャーがケアプランに「特定の福祉用具のレンタル」を位置づけます。ケアプランの内容はサービス担当者会議(利用者・家族・ケアマネ・各サービス事業者が参加)で確認されます。
介護保険の給付を受けるには、ケアプランへの位置づけが必須です。ケアプランにない用具は保険給付の対象になりません。
ステップ4|レンタル事業所との契約
福祉用具専門相談員から「福祉用具貸与計画書」と「重要事項説明書」の説明を受け、内容を確認してから契約書にサインします。
この段階で以下の内容を必ず確認してください。
- 月額レンタル料(全額と自己負担額)
- 請求方法・支払い方法
- 故障・不具合時の対応(修理・交換の方針)
- 返却時の手続き
ステップ5|納品・使用開始
契約後、福祉用具専門相談員が自宅に用具を届けます。納品時に設置・調整・使い方の説明が行われます。設置後に実際に試してみて、不具合があればその場で調整します。
納品にかかる日数:契約後3〜7日が目安。在庫状況・品目・地域によって異なります。
退院が急に決まった・急に状態が悪化したなど緊急の場合、正式なケアプランが完成する前に「暫定ケアプラン」でレンタルを開始できる場合があります。ケアマネジャーに「緊急で必要」と伝えてください。
レンタル開始後の費用の支払い
月額レンタル料は毎月1〜3割が自己負担です。請求書が毎月届き、口座振替・振込などで支払います。開始月・終了月は日割り計算する事業者と月単位で計算する事業者があるため、契約前に確認してください。
2024年4月改正|レンタルと購入の「選択制」新設
令和6年(2024年)4月の介護保険改正により、一部の福祉用具について「レンタル(貸与)か購入(販売)かを利用者が選択できる制度」が導入されました。
| 選択制の対象品目 | レンタル向きのケース | 購入向きのケース |
|---|---|---|
| スロープ | 短期利用・状態変化が見込まれる場合 | 長期安定使用・同じサイズを継続使用 |
| 歩行器 | リハビリ中・回復が見込まれる場合 | 長期間同じ用具を使う場合 |
| 歩行補助つえ(単点杖・多点杖) | 状態変化・用具交換の可能性がある場合 | 長期使用・個人の好みに合わせた用具 |
選択制では、ケアマネジャーと福祉用具専門相談員が「レンタルと購入のメリット・デメリット」「利用期間の見込み」「医師やリハビリ専門職の意見」を踏まえた上で説明を行い、利用者が選択します。レンタル開始後に購入へ切り替えることも、逆に購入後に状態が変わった場合に改めて別の品目のレンタル・購入を検討することも可能です。
返却はいつでも可能
福祉用具レンタルは「必要なくなったときにいつでも返却」できます。入院・施設入所・状態の改善・死亡など、理由に関わらず返却可能です。レンタル事業者に連絡すれば引き取りに来てもらえます。
返却連絡の翌月以降はレンタル料が発生しないため、早めに連絡することが費用の節約につながります。
まとめ
- ☑ 担当ケアマネジャーに相談した
- ☑ 福祉用具専門相談員との面談・品目選定を行った
- ☑ ケアプランへの位置づけが完了した
- ☑ 月額レンタル料(自己負担額)を確認した
- ☑ 故障時の対応・返却手続きを確認した
- ☑ 納品時に使い方の説明を受けた