まず確認|介護保険でどちらの区分になるかで決まる

福祉用具の「レンタルか購入か」を考える前に、まず「介護保険でどの区分に該当するか」を確認することが最も重要です。

介護保険の区分対象品目費用の仕組み
福祉用具貸与(レンタル)13品目(車いす・介護ベッド・歩行器・手すり・スロープ等)月額レンタル料の1〜3割が自己負担
特定福祉用具購入5品目(入浴補助用具・ポータブルトイレ等)購入費の7〜9割が支給(上限年10万円)
対象外(自費)上記以外のもの全額自己負担
介護保険レンタル対象品目は購入より圧倒的にお得

車いす・介護ベッド・歩行器などはレンタルが月額の1割負担(例:月500〜2,000円)で使えます。これらを自費購入(数万〜数十万円)と比較すると、レンタルを利用しない理由はほぼありません。特別な事情がない限り介護保険レンタルを使うべきです。

レンタルと購入のメリット・デメリット比較

比較項目レンタル購入
初期費用◎ 低い(月払い)△ 高い(一括)
状態変化への対応◎ 状態が変われば用具を変更できる× 変更が難しい
長期コスト△ 長期になると高くなる場合がある◎ 一度買えば追加費用なし
修理・メンテナンス◎ 事業者が対応(費用なし)× 自己手配・自己負担
試せる柔軟性◎ 合わなければ変更可能× 一度買うと変更しにくい
体へのフィッティング◎ 専門相談員が定期訪問・調整△ 購入時のみ
所有権× 事業者のもの◎ 自分のもの

損益分岐点の計算方法

自費で用具を購入するか、自費でレンタルするかを判断する際の目安として「損益分岐点」を計算できます。

損益分岐点の計算式

損益分岐月数 = 購入費 ÷ 月額レンタル料(自費)

例:車いす購入費100,000円 ÷ 月額レンタル料10,000円(自費)= 10か月
→ 10か月以上使うなら購入の方が安い(10か月未満なら自費レンタルが安い)

ただし介護保険を使えるレンタルの場合は話が変わります。

例:車いす購入費100,000円 ÷ 月額レンタル料1,000円(1割負担)= 100か月(約8年)
→ 8年以上使わない限りレンタルの方が安い。ほぼ全ての方にレンタルが有利。

ケース別 レンタル・購入の判断基準

ケース1|リハビリ中で状態が変化する可能性がある

→ レンタル推奨。リハビリにより歩行能力が改善する可能性がある場合、より軽量な用具に切り替えられるレンタルが最適です。購入した用具が不要になるリスクを避けられます。

ケース2|長期間(数年以上)確実に使う見込みがある

→ 介護保険レンタルを継続する方が有利(1割負担なら年間6,000〜24,000円程度)。ただし自費の場合は損益分岐点を計算して判断してください。

ケース3|入浴補助用具・ポータブルトイレ等の衛生用品

→ 購入一択(介護保険の特定福祉用具購入を使う)。これらはレンタル対象外のため、購入費の7〜9割が補助される特定福祉用具購入制度を活用します。

ケース4|短期間(3か月以内)の使用

→ レンタル推奨。入院・手術後の回復期など、短期間の使用にはレンタルの方が総費用を抑えられます。

ケース5|介護保険対象外の品目を使いたい

→ 購入か自費レンタルを比較します。損益分岐点を計算して判断してください。

まとめ

レンタルvs購入 判断チェックリスト
  • ☑ 介護保険のレンタル13品目に該当するか確認した(→該当するならレンタル一択)
  • ☑ 入浴補助用具・ポータブルトイレは特定福祉用具購入(購入補助)を確認した
  • ☑ 自費の場合は損益分岐点を計算した
  • ☑ リハビリ中・状態変化の可能性がある場合はレンタルを選んだ
  • ☑ 修理・メンテナンスの費用と手間を考慮した