歩行補助用具の種類一覧
歩行補助用具は「歩行器」と「歩行補助つえ」の2カテゴリに大別されます。どちらも介護保険の福祉用具貸与対象ですが、身体機能・使用環境に合わせて選ぶことが重要です。
歩行器の3種類
| 種類 | 特徴 | 向いている方 | 月額目安(1割負担) |
|---|---|---|---|
| 固定型歩行器 | 4本脚が固定。持ち上げて前進するタイプ。最も安定性が高い | 立位バランスが不安定・屋内での短距離移動 | 300〜700円 |
| 交互型歩行器 | 左右の脚を交互に動かして前進。自然な歩行パターンに近い | ある程度体重を移動できる方・歩幅を確保したい方 | 400〜800円 |
| 歩行車(歩行補助車) | 4輪キャスター付き。持ち上げ不要で推して進む。ブレーキ付き | 屋外での長距離歩行・体力が落ちた方 | 500〜1,500円 |
歩行補助つえの4種類
| 種類 | 特徴 | 向いている方 | 月額目安(1割負担) |
|---|---|---|---|
| T字杖(一本杖) | 最も一般的。軽量で取り回しやすい | 軽度のふらつき・片側の下肢が弱い方 | 100〜300円 |
| 多点杖(3点・4点杖) | 先端が複数の脚で安定性が高い | 立位バランスが不安定・片手での安定支持が必要な方 | 200〜500円 |
| ロフストランドクラッチ | 前腕カフ付き。前腕で体重を分散支持できる | 握力が弱い方・手首に負担をかけたくない方 | 300〜600円 |
| 松葉杖 | 脇の下で支える。患肢への荷重を免除できる | 骨折・術後の荷重制限がある方 | 300〜500円 |
選び方のポイント|体の状態から判断する
- 両手を使わないと立てない → 歩行器(固定型または交互型)
- 片手で支えれば立てる・歩ける → 歩行補助つえ(T字杖・多点杖)
- 屋外・長距離が主な使用 → 歩行車(キャスター付き)
- 握力が弱い・手首への負担を減らしたい → ロフストランドクラッチ
- 骨折・術後で患肢に体重をかけられない → 松葉杖
グリップ高さの正しい調整方法
歩行補助用具は高さが合わないと効果が出ないどころか、転倒リスクや体への負担が増します。以下の手順で調整してください。
- 普段履く靴を履いて、自然に直立する
- 手をリラックスして体の横に下ろす
- 手首のしわ(または大転子=股関節の出っ張り)の高さを測る
- その高さにグリップが来るよう調整する
- 肘が15〜30度程度曲がることを確認する
高さ調整後にナット・ピン・ネジがしっかり固定されているか必ず確認してください。不完全な固定は使用中に外れる危険があります。定期的にガタつきがないかも点検しましょう。
介護保険でのレンタル方法
歩行器・歩行補助つえ(松葉杖・カナディアン・クラッチ・ロフストランド・プラットホーム)は介護保険の福祉用具貸与13品目のひとつです。
- 対象:要支援1〜2・要介護1〜5(すべての認定区分が対象)
- 申請方法:ケアマネジャーへ相談→ケアプランへ位置づけ→事業所と契約
- 費用:月額レンタル料の1〜3割が自己負担(1割負担で月額100〜1,500円程度)
歩行器・歩行補助つえは、軽度者制限の対象外です。要支援1の方でも介護保険でレンタルできます(ケアプランへの位置づけが必要)。
まとめ
- ☑ 立位バランスの安定度を確認した(両手支持が必要か/片手で十分か)
- ☑ 主な使用場所(室内・屋外)を決めた
- ☑ グリップ高さを手首(大転子)の高さに合わせた
- ☑ 固定ネジ・ピンがしっかり締まっているか確認した
- ☑ 要介護認定を受けているか確認した(要支援1以上で対象)
- ☑ ケアマネジャーにケアプランへの組み込みを依頼した